2014年11月13日

第58回 日本薬学会関東支部大会における研究発表 ラットの虚血性脳障害に対する霊芝菌糸体培養培地抽出物(MAK)とエダラボンの併用効果

野田食菌工業株式会社   http://www.nodashokukin.co.jp/

野田食菌工業株式会社(本社:千葉県野田市、代表取締役 飯塚 博)は、城西大学大学院 薬学研究科 薬学専攻 生体防御講座 日比野康英教授との共同研究による霊芝菌糸体培養培地抽出物(MAK)とエダラボンの併用による糖尿病態の虚血性脳障害に対する研究成果を第58回日本薬学会関東支部大会にて発表いたしました。
今回の研究結果は糖尿病態のラットは通常状態のラットに比べ、中大脳動脈閉塞/再潅流処置により脳障害が悪化したが、MAKの投与によって24時間後で梗塞巣が減少したものの72時間後では進展の抑制はできなかった。一方、糖尿病態のラットにエダラボン単独投与ではMAK投与群に比べ梗塞巣の形成抑制能は低かった。しかし、MAKとエダラボン(医薬品)の併用によって再潅流72時間後においても梗塞巣が著しく減少した。MAKとエダラボンの併用により強い脳保護効果が期待できることが明らかになりました。
考察としては抗酸化能を有する食品を継続摂取することによって、脳障害を軽減する可能性が示唆されました。
また、今回の研究において食品に含まれる抗酸化成分が虚血性脳障害のリスク低減に有効であると同時に医薬品との併用を適切に行うことで単独での効果に優る治療実績が得られると結論づけられました。

薬学博士 日比野 康英 (ひびのやすひで) 先生
~ プロフィール ~
略歴:昭和33年生まれ
    昭和51年 富山医科薬科大学 薬学部 入学
    昭和61年 富山医科薬科大学大学院 薬学研究科 修了 (薬学博士)
    昭和61年 富山医科薬科大学 医学部 教務職員
    平成 元年 アメリカ合衆国ニュージャージー州立医科歯科大学 分子遺伝・微生物学教室にて研究に従事
    平成 8年 富山医科薬科大学 遺伝子実験施設 助手
    平成11年 富山医科薬科大学 医学部 医学科 生化学第一 助教授
    平成13年 城西大学薬学部 医療栄養学科 教授
    平成14年 城西大学大学院 薬学研究科 薬学専攻 生体防御学講座 教授
    現在に至る
所属学会:
日本生化学会評議員・代議員,日本栄養・食糧学会評議員,日本癌学会会員,日本薬学会会員,
日本分子生物学会会員,日本バイオセラピィ学会会員,International Society for Interferon and Cytokine Research 会員 (U.S.A.)
専門分野:
分子生物学(遺伝子の発現調節の解明:酸化ストレス応答)
細胞生物学(インターフェロンの作用メカニズムの解明)
       (食品成分中の生理活性物質の探索と評価)
       (食毒性の解明:食品と医薬品の相互作用)

霊芝菌糸体培養培地抽出物(MAK)
MAKとは、中国で古来より「上薬」(神薬・仙薬)として珍重されている霊芝(マンネンタケ)の菌糸体培養培地抽出物であり、シイタケ菌糸体培養培地抽出物の製法に基づき、製造されています。
MAKはサトウキビから砂糖成分を採取した後の「バガス」と「米ぬか」の培地に霊芝(マンネンタケ菌)を接種し、独自の酵素により生育していく中で得られる代謝産物と霊芝の菌糸体を自己の酵素により分解して得られる成分全てを自然の力で作り出された物質です。
MAKには、「脳障害保護作用」「血圧上昇抑制作用」「血糖上昇抑制作用」「抗酸化作用」「免疫増強作用」「抗ウィルス作用」などが確認されています。

<会社概要>
社名     野田食菌工業株式会社
本社所在地  〒278-0051 千葉県野田市七光台295     
代表取締役  飯塚 博
資本金    99,920,000円
設立     1969年8月22日
電話     04-7127-3811(代)
FAX      04-7129-3174
WEBサイト   http://www.nodashokukin.co.jp/

【本プレスリリースに関する報道関係者からのお問い合わせ先】
野田食菌工業株式会社
東京事務所
担当:矢島
TEL:03-5298-2661  FAX:03-5298-2981
Email:info@lem-mak.com/

【抄録】
ラットの虚血性脳障害に対する霊芝菌糸体培養培地抽出物(MAK)とエダラボンの併用効果

○岩田 直洋1、岡﨑 真理1、玄 美燕1、神内 伸也1、
宮野 義之2、飯塚 博2、浅野 哲3、日比野 康英1
1城西大・薬、2野田食菌工業、3国際医療福祉大・薬

【目的】
本研究では、糖尿病態(DM)の虚血性脳障害に対する軽減を目的として、健康食品である霊芝菌糸体培養培地抽出物(MAK)とエダラボンによる併用効果について検討した。

【方法】
正常血糖(non-DM)およびDMラットにMAK(1 g/kg/day)を2週間経口投与した後、MCAO/Re処置を行った。エダラボン(10 mg/kg)は、MCAO/Re処置後から1日1回投与し、24、72時間後に脳を摘出してTTC染色により梗塞巣体積を評価した。

【結果】
DMラットでは、non-DMに比べてMCAO/Re処置による脳障害が悪化したが、MAK投与によって再灌流24時間後で梗塞巣が減少したものの72時間後では梗塞巣の進展を抑制できなかった。一方、DMのエダラボン単独投与群では、MAK群に比べて梗塞巣の形成抑制能は低かった。しかし、MAKとエダラボンの併用によって、再灌流72時間後においても梗塞巣が著しく減少した。以上の結果から、MAKとエダラボンの併用により強い脳保護効果が期待できることが明らかになった。