2015年04月09日

中・タイ・印・米・日の職場実態やマネジャーの意識・理想像が明らかに リクルートワークス研究所が「五カ国マネジャー調査」を発表

株式会社リクルートホールディングス   https://www.recruit.jp/

株式会社リクルートホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 兼 CEO:峰岸真澄)内の、人と組織に関する研究機関・リクルートワークス研究所は、グローバル調査プロジェクトとして、中国・タイ・インド・アメリカ・日本のマネジャーとマネジメントに関する「五カ国マネジャー調査」を行い、「マネジャーのリアル―仕事とキャリアの国際比較」のレポートをまとめましたので一部を抜粋してご報告いたします。
レポート全文は、以下リクルートワークス研究所のサイトよりダウンロードいただけます。
URL:http://www.works-i.com/pdf/150409_5mgr_survey_02.pdf

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調査の結果
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■集計トピックス
直属の部下人数:2000人以上企業のアドミニ部署の課長では、日本・アメリカ5.0人と少なく、インド60.0人、タイ30.0人と多い
部下の離職率:年平均でインド31.0%と最も高く、次いでタイ20.3%。日本は5.2%と低い
課長の仕事割合:インド・タイは組織運営、アメリカは部下マネジメント、日本・中国はプレイヤーが多い
労働時間:日本・アメリカともに1日10時間以上働く課長が3割強。日本は部下も長時間労働をしている
昇進年齢:中国は28.3歳で課長に昇進。日本は38.6歳で課長、44.0歳で部長に昇進し、年齢差が5.4歳と最大

■マネジャーの理想像
中国
・人格的な魅力、風格、大局観を備えている
・オープンで、細かいことにこだわらない
・果敢にイノベーションに取り組む

タイ
・部下のお手本で、尊敬される
・部下から慕われる
・部下に自由を与える

インド
・部下を理解する
・問題を解決する
・会社の成長に貢献する

アメリカ
・部下に自信をもたせる
・公平で誠実である
・有能で信頼できるチームをつくる

日本
・率先垂範、背中で教える
・いなくても業務が回る
・部下を成長させる

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久米功一主任研究員による考察
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海外進出した日本企業からは「優秀な現地人材が獲得できない」との声がよく聞かれます。日本企業のマネジメントは本当にダメなのだろうか。その思いから、今回「五カ国マネジャー調査」を実施して、日本企業と他国企業のマネジメントとを相対化して評価しました。
国際比較によって、各国のマネジメントの特徴が際立ち、その違いにはそれぞれ合理性があることを確認しました。なかでも、役割や職務を明確にせず、上司も部下も長時間働いて、合意形成を図るという日本のマネジメントはやはり特殊である一方、日本企業の部下・関係志向のマネジメントは、他国企業にはない強みであることを再確認しました。
世界各地で、企業間競争が厳しくなっています。本レポートで示される国際比較が、各国企業のマネジメントの前提や強みを確認し、進化させるきっかけとなれば幸いです。

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インフォグラフィックスによる動画も同時公開
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本レポートの発表にあわせて、リクルートホールディングスは「五カ国マネジャー調査」の内容を理解するための動画をYouTube上に公開しました。
「調査結果は内容が難しく、とっつきにくい」「忙しいのでまずはレポートのポイントだけ知りたい」という方にも見ていただきやすい約1分のコンテンツです。ぜひ、一度ご覧ください。
URL:http://youtu.be/dPc9TtUjhIs

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【参考】調査概要
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調査目的:中国・タイ・インド・アメリカ・日本の5カ国に所在する企業のマネジャーとマネジメントの実態について明らかにすること
調査対象:従業員規模100人以上の企業のアドミニストレーション(人事、総務他)または営業・販売部門に所属する、勤続1年以上で、部長職相当(工場長・支店長を含む)から課長職相当の役職に就いている社員。ただし、報告書作成にあたっては、組織規模や仕事内容を揃える観点から、工場長、支店長を除いた。
調査項目:組織実態・仕事・働き方・キャリア・意識・課題・理想像
回収方法:インターネットリサーチにて回収
調査期間:海外 2014年10月3日~10月20日  日本 2014年9月24日~9月29日
回収人数:1666人(中国318人・タイ302人・インド302人・アメリカ315人・日本429人)
集計対象人数: 1553人(中国308人・タイ271人・インド250人・アメリカ295人・日本429人)

【本件に関するお問い合わせ先】
https://www.recruit.jp/support/form/