2010年05月24日

~日本トルコ友好120周年事業~ 東京工芸大学写真学科在籍のトルコ人留学生による写真展 「エルトゥールル号の歴史と現在のトルコ-遠い風景・近い関係-」

学校法人東京工芸大学   http://www.t-kougei.ac.jp/
2010年6月3日(木)~6月5日(土)の期間、和歌山県串本町にて日本とトルコの友好120周年を記念した「日本トルコ友好120周年等文化交流事業」が開催されます。当交流事業の一つである写真展『エルトゥールル号の歴史と現在のトルコ-遠い風景・近い関係-』では、日本とトルコ両国の友好をテーマに、東京工芸大学(中野区/厚木市、学長:若尾真一郎) の芸術学部写真学科に在籍するトルコ人留学生ファーティ・オゼリ(Fatih Ozeri)さんが撮影した写真を展示いたします。
 
当写真展が開催される串本町は、1890年にエルトゥールル号事件(※1)が起きた地であり、トルコと日本の友好関係の原点となった地です。
当展では、現代のトルコでオゼリさんが撮影した写真の展示に合わせ、串本町が保有する120年前に起きたエルトゥールル号事件の関連資料を合わせて展示するものです。副題を“遠い風景・近い関係“と題し、120年にもわたる遠いようで近い、日本とトルコ両国の友好と文化をテーマにした写真展です。
 
当日は写真展に合わせ、東京工芸大学芸術学部映像学科の学生が串本町で撮影した、オゼリさんと串本町民との交流を撮影したドキュメンタリー映像や、エルトゥールル号の遺品引き上げの様子などの映像も上映されます。
 
開催日の前日、6月2日(水)16時~18時には、報道関係者を対象にしたプレオープンを行います。参加ご希望の報道関係者様は、是非お気軽にご参加ください。事前の参加申し込みは行って
おりませんので、ご参加いただける際は当日、展示場所へ直接お立ち寄りください。
 
<写真展概要>
写真で結ぶトルコと日本、友好の架け橋
「エルトゥールル号の歴史と現在のトルコ-遠い風景・近い関係-」
展示期間:平成22年6月3日(木)~5日(土) 9時~17時
展示場所:串本町立文化センター2F
〒649-3503 和歌山県東牟婁郡串本町串本2427
TEL : 0735-62-0006
入場料:無料
同時上映:トルコとエルトゥールル号に関する映像
制作:東京工芸大学芸術学部写真学科4年Fatih Ozeri(ファーティ・オゼリ)
東京工芸大学芸術学部映像学科テレビ・ビデオ研究室ドキュメンタリー班
協力:トルコ共和国大使館、株式会社毎日コミュニケーションズ、
株式会社ニコン、東京工芸大学
 
■エルトゥールル号事件(※1)とは
エルトゥールル号事件とは、1890年にオスマン帝国の軍艦エルトゥールル号が、和歌山県串本沖で台風により遭難した事件です。
この海難事故により、オスマン提督以下乗組員587名が死亡するという大惨事となりましたが、そのような中、付近の住民の献身的な救助により、69名の乗組員が救出され、後に日本海軍の巡洋艦により丁重にトルコに送還されました。また、日本国内では犠牲者に対する義援金の募集が広く行われました。その後、1985年に起きたイラン・イラク戦争の時、イランに取り残された215人の日本人を救出するために、トルコ政府はエルトゥールル号の恩を返すべく、2機のトルコ航空機を救援に向かわせ、爆撃がはじまるギリギリのところで無事に救出しました。
エルトゥールル号事件は、こうした120年に及ぶ日本とトルコの友好のきっかけとなった事件です。
2010年は、日本とトルコの今日の友好関係の原点といえるエルトゥールル号の日本訪問および遭難から120年目の節目を迎えます。
 
トルコでは2010年を「トルコにおける日本年」と制定し、トルコでの日本の紹介や政治、経済、文化、学術、スポーツなどの交流事業を行っています。
 
撮影者紹介
東京工芸大学芸術学部写真学科4年
Fatih Ozeri (ファーティ・オゼリ)
 
1985年、トルコ生まれ。高校卒業後、04年に来日し、
兄のいる東京で日本語を学ぶ。07年、本学の写真学科に入学
小学5年生のとき、学校の授業でエルトゥールル号事件のことを初めて知る。
母親に聞くと、自分が生まれた年に起きたイラン・イラク戦争時のトルコ航空機による日本人救出が、エルトゥールル号事件の際のトルコから日本への恩返しだということを知り感銘を受けた。
日本に興味を持ち19才のとき初めて来日し、その後、東京工芸大学芸術学部写真学科に入学する。
 
3年生のとき、奨学金を受けることができ、2009年夏、初めて串本町に訪れることができた。
串本町では、トルコとの繋がりを肌で感じ、まるで自分の国にいるように感じた。
2010年1月には、本格的な撮影のため再訪し、5,000枚以上の町民や景色を写真に収めた。
エルトゥールル号の救助に当たった人の心は、今も串本町の人々にあり、それを写真で伝えたいという。
 
<撮影者(ファーティ・オゼリさん)のコメント>
「子どもの時、私の母は『世界中のどこで戦争になっても日本が助けてくれる』と話していました。トルコの小学校では日本で遭難したトルコ軍艦エルトゥールル号の乗組員を日本人が助けてくれたことを教えています。だから、トルコ人は日本人に対して特別の親しみと恩義を感じているのです。子どもの時から日本には興味がありましたが、兄が日本で働くことになり、ますます日本への想いは強くなりました。やがて写真に興味を持つようになり、今は東京工芸大学で学んでいます。」
「今年は日本とトルコの友好120周年。両国で写真展を開き、友好の原点を伝えたいと思っています。私はトルコ人として、写真家として、日本とトルコの友好の架け橋となることを目指します。」
 
【写真展に関するお問い合わせ先】
串本町役場総務課内
日本トルコ友好120周年等事業実行委員会事務局
TEL: 0735-62-0006
 
【当リリース、及び取材・掲載に関するお問い合わせ先】
学校法人東京工芸大学法人事務局企画広報課
TEL:03-5371-2668 FAX:03-3375-0046