株式会社インディバ・ジャパン(本社:東京都目黒区、代表取締役社長:出雲薫)は11月27日に医療関係者約15名を集め、本社セミナールームで「第4回統合医療CRet System 研究会」を開催しました。この研究会は高周波温熱機器「インディバCRet System(以下インディバ)」の、がんなどの疾病に対する、統合医療分野での補完的活用の可能性を探る目的で設立されたものです。
今回は赤坂AAクリニック森吉臣院長による、「INDIBA CRet Systemを応用した統合医療」と題した講演と、同じく赤坂AAクリニックGMで、AAメディカルエステ「リジュブ」代表の永沢幸子氏の施術デモンストレーションを行いました。
長年「インディバ」を治療に取り入れている森院長は、がんの加温療法について、がんの部分を42℃に上昇させればがん細胞の壊死が起きるが、42℃の状態にするのは難しく、対して39℃のマイルド加温であれば、HSP(ヒートショックプロテイン)強化による免疫力増強、がん細胞の抗原顕在化を促すことができ、また熱の発生を微弱にした「非熱」では、がん細胞増殖を抑制すると述べました。加温での免疫力増強については腹部への加温を30分間、10日間行った事例を挙げ、T細胞数、その増殖係数、NK細胞数などがいずれも加温後に上昇がみられ、免疫年齢は被験者が加温前62~65歳だったのに対し、加温後には59~62歳へと低下していたと紹介しました。
同クリニックが積極的に取り組んでいる、高濃度ビタミンC点滴療法と「インディバ」による加温療法がん患者への症例では、上行結腸がんの男性への高濃度ビタミンCを週に1回50g投与と加温療法を併用し、10回終了後に腫瘍が小さくなった症例を例示。また結腸がんが肝臓、肺に転移した患者では、3カ月後に腫瘍の縮小が確認できたが、その後加温療法のみをやめたところ、2カ月後になって再び拡大していたという結果を挙げ、「高濃度ビタミンC点滴療法と加温療法の併用による相乗効果が確認できた」と説明しました。
高濃度ビタミンC点滴療法と「インディバ」による加温療法の併用については、同クリニックで基礎実験も行っており、ビタミンC処理後、37℃の加温では乳がん細胞に効果が認められたものの、結腸がん細胞数では認められなかったが、39℃では乳がん細胞で効果が高まり、結腸がんでも効果が確認できたと述べました。森院長は「ビタミンCに感受性の低いがんであっても加温と併用であれば効果が期待できる」と話しています。
最後にがん領域以外での「インディバ」の効果に触れ自律神経調整、疼痛緩和、局所循環改善、免疫改善などを挙げ、これらに作用することでQOLを向上させることが可能な機器だと結論づけました。
続いて施術デモンステレーションを行った永沢氏は、戻し電極の当て方や施術時の立ち位置など基本的なことから説明し、がんを想定した肝臓への施術を行いました。永沢氏は熱の感じ方などは個人差があるので、「患者さんからの情報をキャッチしてかけていくことが大切」と話しました。また全身に転移している患者さんなどの場合には、免疫力が低下しているため「腸の免疫機能を上げることが重要なので、大腸付近の施術をします」と説明。施術中に参加者から、「局所的なアプローチの方が良いのか」「身体内部での熱の浸透状態はどうなっているのか」などいくつも質問が出され、活発なデモとなりました。
研究会冒頭インディバ・ジャパン山口祐司会長が挨拶し、「世界各国に『インディバ』は導入されているが、統合医療分野での使用は日本だけ」と独自性を強調。また「インディバ」による脂肪滴形成抑制とセルライト予防について特許を取得した件に触れ、「今後大きく期待できる」と述べました。
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