2016年06月16日

ブラジル産プロポリスの他の食品にはない有用性
2型糖尿病の重篤な合併症「腎症」の進行予防
~京都府立医科大の臨床試験で確認~

株式会社山田養蜂場   http://www.3838.com/

株式会社山田養蜂場(本社:岡山県苫田郡鏡野町 代表・山田英生)の研究助成制度を活用した、京都府立医科大学大学院・丸中良典教授の臨床研究で、2型糖尿病患者がブラジル産プロポリスを摂ることで、運動療法、食事療法だけでは進行を遅らせることが不十分な合併症「腎症」の進行を遅らせる可能性があることを確認しました。「腎症」は2型糖尿病の3大合併症と言われる恐ろしい病気で、特効薬がないと言われています。この進行予防に、天然の食品であるプロポリスが効果を発揮することは、患者さんのQOL(生活の質)向上に貢献できる結果です。

【背景】
糖尿病の9割以上を占める2型糖尿病の初期段階では、血糖値を下げるホルモンであるインスリンが効きにくい状態(インスリン抵抗性)になります。過去に丸中教授が行った基礎研究で、ブラジル産プロポリスがインスリン抵抗性の悪化を防ぐことが解っています(※)。 そこで当社は、ミツバチ産品を扱う企業として、ブラジル産プロポリスが、2型糖尿病患者のインスリン抵抗性や合併症悪化を本当に遅らせるのかを確認すべく、この臨床研究に助成しました。 (※)BBRC (2013) 432:650: BBRC (2014) 445:170

【試験内容】
・被験者:35~80歳の2型糖尿病患者80名
・試験方法:被験者を 2グループに分け、食事療法や運動療法と併せて試験食を8週間飲用
・試験食:ブラジル産プロポリス226.8㎎(カプセル3粒)又は、プラセボ(外見は同じだが成分として効果が無い偽薬)
・評価項目:腎機能、糖代謝など(血液検査)
・研究主体:京都府立医科大学大学院・丸中良典教授のグループ

【結果・研究価値】
ブラジル産プロポリスに、2型糖尿病がもたらす重篤な合併症のひとつ「腎症の進行予防」に効果があることがわかりました。本研究では、プロポリスを飲用した患者が、プラセボを飲用した患者と比べて、8週間後の①腎臓の老廃物ろ過能力の減少が抑えられること(図1)②腎臓の機能低下により起こる尿酸値の上昇が抑制されること(図2)を確認しました。(国際学術誌「Biomedical Reports」掲載)
「腎臓の濾過機能低下抑制」「尿酸値の上昇抑制」の両方をヒト試験で確認した食品はない。
◆2か月という短期間で研究成果を得た。(他の食品・素材との比較)
◆副作用の少ない食品での研究成果。医薬品には、様々な副作用のリスクが伴う。

クリップボード01クリップボード02

出典:T. Fukuda et al., (2015) Biomed. Rep., 3(3), 355–360

 

参考

クリップボード03
≪丸中 良典教授プロフィール≫
2000年2月より京都府立医科大学教授を務めると共に、平安女学院大学日本食育・健康研究所の所長を兼任。日本腎臓学会 法人評議員/学術評議員。
2013年に、日本人として初めてナノテクノロジー分野における、日伊の共同プロジェクトやネットワークの推進に貢献した研究者に贈られるマルコ・ポーロ イタリア科学賞を受賞。現在、日本生理学会理事長。

クリップボード04
◆糖尿病患者の現状

国際糖尿病連合(IDF)が、11月14日の世界糖尿病デーに合わせてまとめた「糖尿病アトラス第7版 2015」によると、世界の糖尿病人口は増え続けており、糖尿病有病者数は4億1500万人に上るとされている。
日本の糖尿病事情も深刻で、糖尿病患者数は約950万人にも達しており、「糖尿病の可能性を否定できない者」、いわゆる糖尿病予備群と呼ばれる約1,100万人と合わせると、約2,050万人以上にものぼると推計されている。

◆糖尿病の恐ろしさ~合併症~
・糖尿病には、殆ど自覚症状はありませんが、気付かないうちに、さまざまな合併症が引き起こされます。
その中で特に多いのが、三大合併症「腎症」「神経障害」「網膜症」です。
・「腎症」は症状が進行するにつれて、徐々に腎機能が低下し、老廃物を十分に排泄できなくなり、やがて腎不全に陥ります。いったん慢性腎不全になると、腎機能の回復は不可能となり、人工透析が必要になります。
・腎症から人工透析に至る患者は、毎年13,000人を超えています。人工透析は、週3回以上の血液透析が必要で、患者さんにとっては、経済的にも精神的にも大きな負担となります。また、慢性腎不全では、一生涯透析が必要となるため、さらにその負担は深刻です。
・糖尿病性腎症には特効薬がありません。そのため治療は食事療法と運動療法による、血糖値や血圧の管理が基本となります。しかし、それだけでは、症状の悪化を防ぎきれないのが実情です。

クリップボード05
◆ブラジル産プロポリス

プロポリスは、ミツバチが植物の芽や樹液、花粉を集め、自らが分泌するミツロウなどを混合して作る樹脂状の物質で、自分たちの巣箱をウイルスなどの外敵から守る、天然の抗菌材です。
プロポリスは、産地や起源植物により含有成分が大きく異なります。特に、ブラジルのミナス・ジェライス州で採取されるバッカリスドゥラクンクリフォリアを起源植物とするものは、アルテピリンCなどの桂皮酸誘導体を多く含み、特に優れた抗菌作用を持つと言われています。
過去の研究でも、抗菌作用、抗腫瘍作用、抗酸化作用、スギ花粉症の症状軽減作用、風邪症状の軽減及び治癒促進作用など、さまざまな有用性が明らかにされています。

◆当社の研究助成制度「山田養蜂場 みつばち研究助成基金」
当社では、創業の精神「一人のひとの健康のために」に基づき、予防医学的健康観から「自然と人と健康」を結ぶための研究を続けています。2008年度に設立された「山田養蜂場 みつばち研究助成基金」では、幅広い視野をもつ研究者による、創造的で有用な研究テーマを支援し、科学的な根拠のある成果に繋げることで、予防医学の研究を発展させることを目指しています。現在までに、延べ200件以上の助成を行っています。

◇本件に関するお問い合わせ◇
株式会社山田養蜂場 文化広報室 武本(tt1794@yamada-bee.com)・関(ts0975@yamada-bee.com)
〒708-0393 岡山県苫田郡鏡野町市場194 TEL:0868-54-1906 FAX:0868-54-3346