2012年03月28日

~ライフネット生命、「東日本大震災後の意識・行動の変化」に関する調査~

ライフネット生命保険株式会社   http://www.lifenet-seimei.co.jp/
~ 第1章 東日本大震災前後での変化 ~
- 収入の変化 -
震災前後での世帯年収の変化、「減った」28.2%
世帯年収減少を受けた行動変化、「外食を控える」5割強、「固定支出の見直し」2割半
- コミュニケーションの変化 -
「家族とよりコミュニケーションを取るように心がけた」震災以後53.1%へ上昇
「見ず知らずの他人にも気を配る」大阪府より、震源地に近い東京都の方が意識高まる
- 社会参加意識の変化 -
震災以後、女性の「政治関心度」が顕著にアップ
「社会貢献意識」男女で逆転、女性の“絆”意識高まる
 
 
~ 第2章 「東日本大震災直後」と「震災後1年」での変化 ~
- 消費行動の変化 -
“応援消費”、震災直後の35.9%から今年は11.8%に減少
- 意識度合いの変化 -
ビジョンや使命感は、震災直後より明確に認識
- 寄附・ボランティア活動の変化 -
震災直後と比べ、今年は「被災地域のための寄附」への参加率は半減
寄附・ボランティア活動に参加できなくなった理由「将来の増税不安」5人に1人
寄附文化やボランティア精神が成熟していくために必要なもの
 1位「景気回復」、2位「税制面の優遇」、その他「募金団体の透明性」
20代・30代、高齢層に比べ「助け合い」「絆」に対する意識が高い
 
インターネットを活用して新しい生命保険サービスを提供するライフネット生命保険株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 出口治明)は2012年2月14日~2月20日の7日間、20~59歳の男女を対象に、東日本大震災後の意識・行動変化に関する調査をモバイルリサーチ(携帯電話によるインターネットリサーチ)で実施、6,000名の有効回答を集計しました。
 
 
アンケート総括
~ 第1章 東日本大震災前後での変化 ~
全国の20~59歳の男女6,000名(男性3,000名・女性3,000名、男性20代、男性30代、男性40代、男性50代、女性20代、女性30代、女性40代、女性50代の各750名)を対象に、東日本大震災以前と東日本大震災以後における、世帯年収の変化、意識や行動の変化について聞きました。
- 収入の変化 -
■震災前後での世帯年収の変化、「減った」28.2%
■世帯年収減少を受けた行動変化、「外食を控える」5割強、「固定支出の見直し」2割半
まず、世帯年収はどのように変化したかを聞いたところ、震災以前と比べて世帯年収は「増えた」が4.7%、「変化なし」が55.7%、「減った」が28.2%、「わからない・答えたくない」11.4%となり、「減った」層は「増えた」層の6倍となりました。
また、震災後1年で世帯年収の減少した層 (1,691名)に、震災後の世帯年収の減少を受けて、行動が変化したかを聞いたところ、「買い物を極力控えるようになった」55.5%、「外食を極力控えるようになった」53.7%、「固定支出の見直しをした」26.6%、「自分や家族が副業やアルバイトを始めた」11.1%と回答しており、家計の支出の抑制や見直しの実態を窺い知る結果となりました。
 
- コミュニケーションの変化 -
■「家族とよりコミュニケーションを取るように心がけた」震災以後53.1%へ上昇
■ 「見ず知らずの他人にも気を配る」大阪府より震源地に近い東京都の方が意識高まる
次に、全回答者(6,000名)に、震災前後での“コミュニケーション”の変化について聞いてみました。
【家族とよりコミュニケーションを取るように心がけた】においては、『あてはまる(計)』(「あてはまる」「ややあてはまる」の合計 以下同様)は《震災以前》46.0%から《震災以後》53.1%へと7.1ポイント上昇しました。被災3県では、震災前後で12.7ポイント上昇し、《震災以後》の『あてはまる(計)』は、60.8%と約6割となりました。
【仕事よりも家族や友人とのつきあいの優先度を上げた】においては、有職者(4,617名)で『あてはまる(計)』は《震災以前》28.2%から《震災以後》32.5%へと4.3ポイント上昇しました。
【隣近所の人とコミュニケーションを取るようにした】においては、全回答者(6,000名)で『あてはまる(計)』は、《震災以前》19.1%から《震災以後》22.2%へと3.1ポイント上昇しました。被災3県では10.0ポイント上昇し、《震災以後》の『あてはまる(計)』は35.6%となり、家族や仕事と同様に、隣近所とのコミュニケーションも密になっている様子が窺えます。
【見ず知らずの他人にも、気を配るようにした】においては、『あてはまる(計)』は、《震災以前》15.9%から《震災以後》20.5%へと4.6ポイント上昇しました。
特に、被災3県では『あてはまる(計)』は《震災以前》19.6%から《震災以後》32.7%へと13.1ポイント上昇しており、他項目と同様に、他エリアと比較して大きな変化が見られました。また、他人とのコミュニケーションが一般的に少ないとされる大都市圏で東西比較してみると、東京都では16.4%から21.6%へと5.2ポイント上昇、大阪府では15.6%から18.2%と2.6ポイント上昇しており、震源地に近く、震災の影響をより大きく受けたであろう東京都において、人々が他人にも気を配ることを心がけるようになった様子が窺えます。
 
- 社会参加意識の変化 -
■ 震災以後、女性の「政治関心度」が顕著にアップ
■ 震災前後の「社会貢献意識」が男女で逆転、女性の“絆”意識高まる
次に、全回答者(6,000名)に、震災前後での“社会参加意識 ”の変化を聞きました。
【政治に強い関心を持った】において、『あてはまる(計)』は《震災以前》32.7%から《震災以後》47.5%へと14.8ポイント上昇しました。男女別に見ると、男性で9.0ポイント、女性で21.0ポイント上昇し、《震災以後》では男性48.3%、女性46.9%と、政治に対する関心が男女で同程度まで近付きました。
【自らの社会貢献について深く考えた】では、『あてはまる(計)』は、《震災以前》21.5%から《震災以後》38.2%へと16.7ポイント上昇し、4割弱の人が社会貢献について深く考えるようになったことが分かりました。男女別に見ると、《震災以前》では男性22.8%、女性20.0%でしたが、《震災以後》では男性35.2%、女性41.3%と、男性で12.4ポイント、女性で21.3ポイント上昇し、社会貢献意識が男女で逆転し、女性の方がより、絆や助け合いの気持ちが高まっている様子を窺い知ることのできる結果となりました。
 
~ 第2章 「東日本大震災直後」と「震災後1年」での変化 ~
今回の調査は東日本大震災発生後からまもなく1年を迎えようとする時期に行いましたが、人々の心情や行動はこの1年間でどのように変化したのでしょうか。これらの変化を捉える為に、全回答者(6,000名)に、《震災直後》(震災発生からゴールデンウィーク位迄の2ヶ月間)と、《今年》(2012年1月、2月の2ヶ月間)の心情や行動を比較しました。
- 消費行動の変化 -
■ “自粛”、震災直後の35.4%から今年は17.7%と半減
■ “応援消費”、震災直後の35.9%から今年は11.8%に減少
まず、“消費行動”について、【旅行や外食、イベントなどを自主的に控えた】について、『あてはまる(計)』は、《震災直後》35.4%から《今年》17.7%へと半減しています。3人に1人は楽しみを自粛していた震災直後と比較して、自粛ムードが落ち着いた様子が見て取れますが、2割近くの方は、引続き自主的に楽しみを控えている状況も窺えます。
また、【被災地を支援する商品を買った】については、『あてはまる(計)』は、《震災直後》の35.9%から《今年》の24.1%へと11.8ポイント減少しています。
 
- 意識度合いの変化 -
■ 震災直後と比べ、今年は家族的絆も社会的絆も脆弱化の傾向あり
■ ビジョンや使命感は、震災直後より明確に認識
引続き、全回答者(6,000名)に、《震災直後》と《今年》の二つの時期において、意識や心情の度合いはどのように変化したのかを比較しました。
【家族をより大切に感じた】については、『あてはまる(計)』は《震災直後》72.6%から《今年》64.6%へと8.0ポイントの減少となりました。男女別に《今年》の『あてはまる(計)』を見ると、男性57.1%、女性72.2%と15.1ポイントの差がありました。
【仕事や職場の仲間をより大切に感じた】については、有職者(4,617名)で『あてはまる(計)』は《震災直後》47.3%から《今年》40.5%へと6.8ポイントの減少となりました。
また、被災3県における《今年》の『あてはまる(計)』50.3%となり全体より9.8ポイント高い結果となりました。
【人生におけるビジョンや使命感をよりハッキリと感じた】については、『あてはまる(計)』は《震災直後》14.3%から《今年》17.8%へと3.5ポイントの上昇となりました。
 
- 寄附・ボランティア活動の変化 -
■ 震災直後と比べ、今年は「被災地域のための寄附」への参加率は半減
■ 被災地への寄附金額 平均14,102円
■ ボランティア活動や寄附活動に参加できなくなった理由「将来の増税不安」5人に1人
次に、全回答者(6,000名)に、《震災直後》と《今年》の二つの時期において、ボランティア活動や寄附活動に関する行動について質問しました。
まず、寄附活動やボランティア活動で参加したものについて聞いたところ、《震災直後》おいて、「被災地域のための寄付をした」と回答した方は54.0%となり、半数以上の人が寄附を行っていましたが、《今年》については21.0%となり、33.0ポイントの大幅な減少が見られる結果となりました。同様に、「被災地域へ支援物資を提供した」では、《震災直後》11.6%から《今年》3.8%へ減少、「被災地域での復旧・復興支援活動」は、《震災直後》5.1%から《今年》3.2%へ減少しました。
 
さらに、《震災直後》または《今年》に「被災地域のための寄付をした」と回答した3,362名に、今までに東日本大震災の被災地・被災者に対し行った寄附金額の累計を単一回答形式で聞いたところ、平均で14,102円となり、各年代における最多金額帯は、20代で「500円~1,000円未満」23.7%、30代で「1,000円~2,000円未満」17.3%、40代で「1,000円~2,000円未満」20.3%、50代で「5,000円~1万円未満」16.7%となりました。
 
《震災直後》に被災地のために何らかのボランティア活動や寄附活動を行っていたにも関わらず、《今年》は行っていない1,897名に、ボランティア活動や寄附活動に参加できなくなった理由を聞いたところ、多い順に「仕事や学校が忙しくなった」26.1%、「お金や資力がなくなった」25.8%、「役に立っている実感がわかなかった」25.1%、「景気低迷による不安が増してきた」21.2%、「将来の増税による不安が増してきた」20.0%、「関心が薄れた」15.2%と続きました。
また、20代と30代では、参加できなくなった理由として最も多く挙げられたのが「仕事や学校が忙しくなった」でしたが、40代と50代での最も多い理由は、「役に立っている実感がわかなかった」となりました。
 
■ 寄附文化やボランティア精神が成熟していくために必要なもの
  1位「景気回復」、2位「税制面の優遇」、その他「募金団体の透明性」
■ 20代・30代、高齢層に比べ「助け合い」「絆」に対する意識が高い
最後に、全回答者(6,000名)に、日本において寄附文化やボランティア精神が成熟していくために、今後さらに必要だと感じているものは何かを複数回答形式で聞いたところ、多く挙げられた順に「景気回復」65.7%、「税制面の優遇(個人)」49.9%、「助け合いの精神」48.4%、「政治家の指導力」46.6%、「募金団体の透明性」46.5%、「人と人との繋がりや絆」43.7%、「少額であっても寄附することを称える土壌」33.8%、「お金の使い方に対する学校・家庭教育」30.2%、「寄附に対する学校・家庭教育」26.0%と続きました。
特徴的な点としては、「助け合いの精神」で、20代が52.1%、30代が49.7%、40代が45.7%、50代が46.1%となり、「人と人との繋がりや絆」で、20代が48.9%、30代が44.9%、40代が41.9%、50代が39.0%と、若い世代ほど、助け合いや絆に対する意識の高さを窺い知る結果となりました。
他にも、学校や家庭での教育の必要性を訴える項目として、「お金の使い方に対する学校・家庭教育」で、20代が33.7%、30代が31.3%、40代が28.5%、50代が27.4%となり、「寄附に対する学校・家庭教育」で、20代が28.0%、30代が26.0%、40代が26.1%、50代が23.9%となり、教育が重要と考えている人が多いことが分かりました。
 
■■調査概要■■
■調査タイトル:東日本大震災後の意識・行動の変化に関する調査
■調査対象:ネットエイジアリサーチのモバイルモニター会員を母集団とする
20~59歳の男女
■調査期間:2012年2月14日~2月20日
■調査方法:モバイルリサーチ
■調査地域:全国
■有効回答数:6,000サンプル(有効回答母数から6,000サンプルを抽出)
(有効回答の「属性」に関する集計概要)
男女    男性3,000名 女性3,000名
年代    20代1,500名 30代1,500名 40代1,500名 50代1,500名
婚姻状況  未婚2,551名 既婚(配偶者有り)3,037名 既婚(離死別)412名
同居家族  単身919名 単身以外5,081名 子供と同居2,527名 親と同居2,260名
職業    有職者(パート・アルバイト含む)4,617名
有職者以外(専業主婦/主夫・学生・無職)1,383名
世帯年収  300万円未満1,204名 300万~500万円未満1,294名
500万~700万円未満911名 700万~1000万円未満667名 1000万円以上323名
居住地域  震災時:被災3県(岩手県・宮城県・福島県)281名、被災3県以外5,719名
 
■実施機関:ネットエイジア株式会社
 
■■報道関係者様へのお願い■■
 
本リリース内容の転載にあたりましては、「ライフネット生命調べ」という表記をお使い頂けますよう、お願い申し上げます。
 
■会社名       :ライフネット生命保険株式会社
■代表者名     :代表取締役社長 出口 治明
■設立         :2006年10月
■所在地     :東京都千代田区麹町二丁目14番地2 麹町NKビル
■業務内容     :インターネットを利用した生命保険の販売
■ホームページ :http://www.lifenet-seimei.co.jp/
 
本件に関する報道関係者のお問い合わせ先
ライフネット生命保険株式会社  マーケティング部:関谷
TEL:03-5216—7900
 
調査協力会社:ネットエイジア株式会社  担当:唐木田
 
◆ ライフネット生命について URL: http://www.lifenet-seimei.co.jp/
ライフネット生命は、保険の原点に戻り「どこよりも正直な経営を行い、どこよりもわかりやすく、シンプルで便利で安い商品・サービスの提供を追求する」という理念のもとに設立された、インターネットを主な販売チャネルとする新しいスタイルの生命保険会社です。相互扶助という「保険の原点」に立ち返りつつ、最新のテクノロジーを最大限活用して、生活者にとって便利でわかりやすく、かつ高品質な生命保険商品・サービスを提供することを目指しています。また、インターネットの活用により販売・事務コストを徹底的に削減し、価格競争力に加えて、24時間いつでも可能な納得の保険選びと迅速な申し込み手続きを実現し、「生命(いのち)のきずな=ライフネット」を世の中に広げていきたいと考えています。