2013年06月26日

作家・荒木スミシ、神戸新聞掲載エッセイにて神戸連続児童殺傷事件の加害者に今、問いかける ~人は好きか、他人の温もりに出会えたか、子供はいるのかなど、大人になった加害者に質問状~

NONCAFE BOOKS   http://www2u.biglobe.ne.jp/~sumishi/

君は今、自分の子供への愛や、人への愛は知っているかな?
過酷な人生であるとも、罪を感じ続けているかな?
ねえ、自分は好きかい?
今、人生は好きかい?
人は好きですか?

6月28日で神戸児童連続殺傷事件の加害者が逮捕されて16年になる。
作家・荒木スミシは「どんな事件もそうだが、時が流れ、犯人も子供の親になる可能性がある」ことが、痛みと希望だ、としている。
また荒木は「加害者の息子を主人公にした小説」を出版したことがある。

「プラネタリウムに星がない」
ノンカフェブックス2011年出版

さらに今回、当時は書かれなかったラストシーンを追加している「完全版」を執筆中。

荒木スミシは事件発生当時、自著「シンプルライフシンドローム」が少年Aに影響を与え、この本から「透明な存在」という犯行声明文の言葉を引用しているのではないか、と週刊誌や、テレビ番組(サンデー毎日、日本テレビ「ザ・ワイド」など)に報道された。
しかしその記事の内容は「小説の内容を意図的にねじ曲げ、バラバラに解釈されたもの」であり、その経験により、事件を随分と身近に感じてきたという経緯がある。
今回の神戸新聞エッセイで大人になった少年へ、問いかけをすることで、「少年事件というのは、たとえ重大な殺人を犯したとしても死刑などにはならずに、大人になる、親になる」というのが特異な点であり、まだ事件は別の形で、痛みと希望のなかで、続いているとしている。

★このエッセイは神戸新聞夕刊、6月25日号に掲載されました。
◎荒木スミシブログ
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