2010年02月01日

写真家 塚原琢哉 「廃墟の重工業地帯『シレジア』」 写大ギャラリーにて国内初公開

学校法人東京工芸大学   http://www.t-kougei.ac.jp/
日本を代表する写真家である塚原琢哉氏の作品「廃墟の重工業地帯『シレジア』」を、本学写大ギャラリーにて国内初公開いたします。
 
塚原琢哉氏は1972 年よりポーランドを度々訪れています。塚原氏にとって、近代以後にポーランドを襲った苦悩の歴史と市民の忍耐とを知ることは非常に意義深いものでした。
氏は、ポーランドの女王と慕われている「黒いマドンナ」のプロジェクトを完結した1996年、
あるきっかけからシレジアという炭鉱が集まる重工業地帯のことを知りました。シレジアで産出される石炭や鉄鋼は、ポーランドがソヴィエト社会主義下におかれていた頃、ロシアに供給されていました。塚原氏が炭鉱の跡地に立った時、レンガの残骸が建物の痕跡を留めない廃墟となっていました。私たちは今、その廃墟となった建築を“文化遺産”と呼んでいます。しかし、それらの工場が生産した石炭、鉄鋼、電気、化学製品、紡績等は、主に軍需産業に供給されていました。
塚原氏は、この不思議な廃墟を数年かけて撮影し、シレジアがきっかけとなって三部作へと発展させました。それらすべての作品の根底には、戦争と軍需産業との深い関わりへの問題提起が流れていると同時に、作者の平和への強い願いが込められています。「廃墟の重工業地帯『シレジア』」は、その第一部であり、2007 年にチェコのオストラバにあるフェドゥチアギャラリーで発表されました。しっかりとしたコンセプトに基づいて制作され、独特な色調にプリントされた作品は、見る者に強く訴えかけています。
日本では、本学写大ギャラリーにおける展示が初公開となります。
別紙の内容により開催いたしますので、事前告知及び当日取材等、当写真展の広報活動
にご協力くださいますようお願い申し上げます。
 
【お問合せ先】
東京工芸大学 写大ギャラリー
担当:上條(かみじょう)、吉田、石川
電話:03-5371-2694 / FAX:03-5388-7996
 
 
写 真 展 概 要
イベント名称 : 塚原琢哉写真展-廃墟の重工業地帯「シレジア」
会 期 : 2010年2月16日(火) ~ 2010年3月31日(水) 10時~20時 (期間中無休)
会 場 : 写大ギャラリー (東京工芸大学 中野キャンパス内)
〒164-8678 東京都中野区本町2−4−7 芸術情報館2F
TEL 03-3372-1321 (代)
地下鉄丸の内線/大江戸線 中野坂上駅下車1番出口・徒歩7分
入場料 : 無料
展示作品 : インクジェットプリント 約40 点
主 催 : 東京工芸大学芸術学部
後 援 : 駐日ポーランド共和国大使館
 
ギャラリートーク
塚原琢哉氏を迎えて、下記のとおりギャラリートークを開催いたします。入場料無料。
開催日時 : 2010年3月6日(土) 14時~16時
開催場所 : 写大ギャラリー (東京工芸大学 中野キャンパス内)
 
塚原 琢哉(つかはら たくや)氏 プロフィール
1937 年東京生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。1974 年に、写真家アンセル・アダ
ムスの招きで、「ある一つの世界」展をカーメル・サンセット・センター(カリフォルニア)
で開催。同展をポーランド12 都市で巡回。1975 年に、文化庁芸術家在外研修員として、フ
ランス、ポーランドに滞在。1976 年にヨーロッパ写真連合ユーロフォトの会員、1979 年に
はポーランド芸術写真家協会名誉会員となる。1981 年にストライプハウス美術館を設立、
現代美術と写真の紹介を始める。1991 年に写真陶板壁画「海原幻想」が大阪に完成。1996
年、「マリア幻想」の撮影を完了。ローマ法王ヨハネ・パウロⅡ世に謁見し、ポートフォリ
オを献上。個展に、1974 年「塚原琢哉の触覚的空間“白い遊び”」(銀座・和光ホール)、
1981 年「銀の日記」(銀座・和光ホール)、1988 年「Ocean Fantasy」グダニスク(ポーラ
ンド)、1998 年「ポーランドの二つの祈り」コンタックスサロン(東京)等。
E-MAIL=shadai-gallery@t-kougei.ac.jp
 
【広報用写真資料】
1. Silesia 1 ©塚原琢哉            
  
 
2. Silesia 2 ©塚原琢哉
 
 
3. Silesia 10 ©塚原琢哉          
 
4. Silesia 16 ©塚原琢哉
 
5. Silesia 23 ©塚原琢哉
 
* 可能な限り、作家クレジット「©塚原琢哉」を入れてください。
* 写真を掲載いただける場合は、上記番号を指定してe-mail でご連絡ください。データをお送りいたします。
東 京 工 芸 大 学 概 要
東京工芸大学は、大正12年、当時メディアの最先端であった我が国最初の写真の専門学校として設立されました。近年、工学部と芸術学部の2学部からなる特色ある4年制大学として、我が国初のアニメーション学科を創設し、更に平成19年4月には、アニメーション学科ゲームコース、そして東日本初となるマンガ学科を増設するなど、常にメディア芸術・コンテンツ芸術の発展に先導的役割を果たしてきました。
この間、これらの分野における有為な人材を他大学に先駆け育成・輩出するとともに、数多くの優れたコンテンツを集積してきました。
理事長・学長
学校法人東京工芸大学 理事長 小野茂夫(おの しげお)
東京工芸大学 学長 若尾真一郎(わかお しんいちろう)
所在地
法人本部 東京都中野区本町2-9-5
中野キャンパス 東京都中野区本町2-9-5
厚木キャンパス 神奈川県厚木市飯山1583 ホームページ: http://www.t-kougei.ac.jp/
設置学部・大学院等(学生数4,825 名:平成21年5月1日現在)
 
【工学部】
メディア画像学科、生命環境化学科、建築学科、コンピュータ応用学科、システム電子情報学科
 
【芸術学部】
写真学科、映像学科、デザイン学科(ビジュアルコミュニケーションコース・ヒューマンプロダクトコース)、
メディアアート表現学科、アニメーション学科(アニメーションコース・ゲームコース)、マンガ学科
 
【大学院工学研究科・芸術学研究科】
博士前期/後期課程
主な沿革
大正12年 小西写真専門学校設立(現東京都渋谷区)
昭和25年 新学制により東京写真短期大学として発足(東京都中野区)
昭和41年 東京写真大学に改組し工学部開設(神奈川県厚木市)
       (東京写真短期大学を短期大学部に改称)
昭和52年 東京工芸大学に改称
平成 6年 芸術学部を設置(写真学科、映像学科、デザイン学科)
平成13年 芸術学部にメディアアート表現学科を増設
平成15年 芸術学部に我が国4年制大学初めてのアニメーション学科を増設
      デザイン学科にビジュアルコミュニケーションコースとヒューマンプロダクトコースを設置
平成16年 工学部学科を再編成
平成19年 芸術学部にマンガ学科、アニメーション学科にゲームコースを増設
平成20年 大学院工学研究科の光工学専攻修士課程と画像工学専攻修士課程を改組し、
      メディア工学専攻博士前期課程を設置
     大学院工学研究科博士前・後期課程の電子工学専攻を電子情報工学専攻に名称変更
平成21年 工学部ナノ化学科を生命環境化学科に名称変更