2010年09月09日

日本初公開! イ・ピョンヨン写真展「One Birr の勲章」 -朝鮮戦争参戦兵士の消息・エチオピア-

学校法人東京工芸大学   http://www.t-kougei.ac.jp/
朝鮮戦争に参加した各国の退役軍人やその家族を取材する、韓国人写真家のイ・ピョンヨン(李
秉用)。エチオピアに取材し、韓国で開催した写真展「The Value of Honor Vol.1」を再構成し、日
本初公開となる写真展「One Birr の勲章」を開催します。
 
イ(李)が今回のテーマに行き着いたのは、2006 年9 月韓国政府の招きでエチオピア退役軍人と一緒に来韓した子供20 人が政治亡命を申請したニュースを見たことがきっかけです。
 
釜山のDaeyoun-dong には国連の記念の墓地が存在し、この墓地には11000 余りの国連軍兵士の墓碑銘があります。豊かな国の兵士の遺体は本国に送られ、それ以外の国の兵士2300 余りの遺体はこの墓地に眠っています。毎年6月になると朝鮮戦争に関係した外国の大使や外国人がここを訪れます。また韓国大統領や釜山の市長がこの記念の墓地に花輪を手向けます。
 
イ(李)は祖国へ帰った兵士や、帰ることが出来なかった兵士の遺族の消息を追って、まず最初にエチオピアに取材しました。そして2008 年に「The Value of Honor Vol.1」を開催しました。
エチオピアでは1974 年のクーデターにより帝国から社会主義国へと変わり、朝鮮戦争で共産主義国との戦いに参戦した兵士は帝国時代は英雄だったのが一夜にして’国の裏切り者’となりました。共産党の下でいかに苦労したかは言うまでもありません。彼らは生き延びるために’命と換えた勲章’を“1 Birr”(エチオピアの通貨単位・1 Birr=1000 ウォン 約100 円)で売らざるを得なかったのです。そのうえ参戦兵士のみならずその家族の命までも脅かされたのです。現在では一部の参戦兵士やその家族は待遇が回復しましたが、そのほかは依然として苦しい生活を余儀なくされています。
 
次はトルコに取材を行い2009 年に「The Letter from Korea Vol.2」を開催しました。
李は朝鮮戦争に従軍した兵士には心からの深い感謝を、遺族には魂からの悲しい叫びに素直に向かい合い、韓国の人々には21 の国々の尊い援助と犠牲の歴史を忘れないで欲しいと願い、このプロジェクトを続けています。
 
【お問合せ先】
東京工芸大学 広報課
担当: 林 哲也
電話: 046-242-9600 / FAX:046-242-9638
e-mai: kikaku@office.t-kougei.ac.jp
 
写真展概要
タイトル : イ・ピョンヨン写真展「One Birr の勲章」 -朝鮮戦争参戦兵士の消息・エチオピア-
会 期 : 2010年10月22日(金) ~ 2010年11月28日(日) 10時~20時 (期間中無休)
会 場 : 写大ギャラリー (東京工芸大学 中野キャンパス内)
〒164-8678 東京都中野区本町2−4−7 芸術情報館2F
TEL 03-3372-1321 (代)
地下鉄丸ノ内線/大江戸線 中野坂上駅下車1番出口・徒歩7分
入場料 : 無料
展示作品 : モノクロ写真作品 約45 点
主 催 : 東京工芸大学芸術学部
 
ギャラリー・トーク
講 師 : イ・ピョンヨン(李秉用)
開催日時 : 2010年11月6日(土) 14時~16時
開催場所 : 写大ギャラリー (東京工芸大学 中野キャンパス内)
 
イ・ピョンヨン(李 秉用) プロフィール
1958 年韓国Kangwon do, Chuncheeon 生まれ。高校卒業後WoonPoong Chemistry Ltd.に勤務。
1989年東京工芸大学短期大学部写真技術科入学。1992 年東京工芸大学短期大学部写真技術科研究生終了。
帰国後、プロラボ・写真学校等を経営の傍ら、個展-Vertical Landscape- グループ展-Home Town-を開催。また写真展、ワークショップ等を企画。その後朝鮮戦争退役軍人及びその家族の現在を取材中。2008 年(エチオピア)、2009 年(トルコ)とその作品を発表。
その他写真関係の翻訳本多数出版。
 
〔広報用写真について〕
広報用写真資料を同封させていただきましたが、写真を掲載いただけます場合は、下記番号を指定して、ご連絡ください。画像データでお送りいたします。
1. この方たちの願いはいつ頃かなうのか
2. 小説“武器よさらば”を思い出させる退役軍人
3. 100 戦100 勝の勇敢な戦士
4. 夫を誇りに思う未亡人
5. 孫娘の表情は明るかった
6. 戦争を振り返っている退役軍人
1. この方たちの願いはいつ頃かなうのか  


2. 小説“武器よさらば”を思い出させる退役軍人

      
3. 100 戦100 勝の勇敢な戦士        


4. 夫を誇りに思う未亡人

      
5. 孫娘の表情は明るかった          


6. 戦争を振り返っている退役軍人